植物を置いたあとで、鉢だけが部屋から浮いて見えることがある。床、家具、葉の高さを別々に選んだからだ。Spacewaspの「PLANTER COLLECTION」は、器を最後に足す小物ではなく、植物と空間の間を整える造形として考える。代表モデル「PEBBLE」を見ると、その考え方は大きさ、重さ、光、注文方法まで具体的になる。
鉢を、家具と同じ縮尺で見る
PEBBLEのnormalは、基準外寸が幅800×奥行800×高さ650mm。5つの丸みが連なる広い足元から、口元へ向かって絞られる。鉢という言葉から想像する手持ちの器より大きく、ソファや低いテーブルと同じように、床の面積と人の動線を先に測りたくなる寸法だ。miniは400×400×330mmと案内されている。
normalの本体参考重量は約25.8kgで、植物、土、水、照明器具を含まない。植え込んだ後の総重量や移動方法まで考えると、置き場所は飾りの問題だけではなくなる。入口の幅、床の耐荷重、給排水、日照、空調の風。植物の状態と建物の条件を、1つの図面へ寄せる必要がある。
造形には植物由来素材と3Dプリンティングが使われる。積層の跡は隠されず、曲面に細かな陰影をつくる。公式がいう10万通り以上とは、販売ページに10万点が並ぶという意味ではない。形状や連結など、設計パラメーターの組み合わせによる規模で、製作できる仕様は商品と条件によって変わる。
昼の器を、夜の光へ
コレクションの全モデルでは、内照式LEDを選べる。PEBBLE normalの場合、確認時の追加価格は税込43,000円。昼は積層の線と植物の影が見え、夜は底部から広がる光が鉢の輪郭を浮かべる。同じ植物を入れたまま、器が時間帯の違いを受け止める仕組みだ。
ただし、光る鉢はそのまま育成灯になるわけではない。内照は空間演出のオプションで、植物が必要とする光は別に考える。LEDは防水仕様と案内される一方、常時水がかかる場所や水に浸かる状態では使えない。底面を穴なしにしても、防水容器にはならない。
掲載した公式ビジュアルには、曲面や稜線の異なるプランターと、サボテン、観葉植物、樹木が並ぶ。公式サイトは、掲載画像にCGや設置イメージを含むと明記する。画面の白さや質感、植物との比率を完成品の保証として受け取らず、実寸、色、積層模様、内寸、植込み深さを注文前に確かめたい。
注文の前に、置き場所を測る
PEBBLE normalの確認時価格は税込142,000円で、標準はホワイト。LED、サイズ変更、植栽、送料、搬入・設置は条件により別途となる。発注フォームの送信だけでは注文は確定せず、仕様、数量、支払総額、納期の案内を受けてから内容を確認する。大きな鉢ほど、商品価格と部屋に届くまでの費用を分けて見る必要がある。
支払いは請求書に基づく銀行振込で、注文確定後5日以内。納期は入金確認後1週間〜2カ月程度が目安で、日本国内への軒先渡しとなる。入金後は製造が始まるため、購入者都合のキャンセル、返品、交換はできない。通常使用で生じた材料・製造上の不具合には、鉢本体、LED、電源を対象とする1年保証があるが、植栽は対象外だ。
植物を同時に頼む場合も、種類や大きさに応じて個別見積もりになる。植物の姿から鉢を選ぶだけでなく、内鉢の寸法、水やりの方法、光、動線から外装を決める。PEBBLEの丸みは柔らかく見えるが、そのやわらかさを部屋へ置くには、かなり具体的な測定と相談がいる。
鉢を最後に選ぶと、植物と家具の間にわずかなずれが残る。最初から床に800mmの輪郭を描き、そこへ葉が広がる高さと、夜の光を重ねてみる。PLANTER COLLECTIONが提案しているのは、目立つ器そのものより、植物の居場所を空間の設計へ戻す順番なのだ。
