9月27日、山下公園のおまつり広場で「GreenSnap Marche YOKOHAMA 2026 AUTUMN」が最終日を迎えた。
26日と27日の二日間にわたって開かれた秋のマルシェには、植物や園芸用品を扱うショップ、クリエイター、ワークショップが全国から集まった。公式開催時間は初日が10時から17時、最終日は10時から16時。春に続き、「ガーデンネックレス横浜2026」の特別企画として開かれた植物イベントだ。
ここ数日は雨の続く横浜だったが、最終日は雲を残しながらも屋外のブースをゆっくり歩ける天候に恵まれた。会場の奥には氷川丸の煙突がのぞき、その手前に白いテントが連なる。
植物を抱えて歩く人、棚の前で一鉢ずつ足を止める人。会場は植物好きの来場者で賑わっていた。
壁に植物を置く、shinya.plants
会場でまず目を引いたのが、shinya.plantsのブースだった。
白いテントの内側には、板付けされたビカクシダが壁を埋めるように並ぶ。鉢を床や棚に置くのとは違い、植物そのものが立体物として壁面に浮かぶ景色だ。
公式の出展者紹介によると、shinya.plantsは横浜を拠点にビカクシダを育成し、タイ、インドネシア、台湾からの株も扱っている。初めて育てる人や、一度枯らしてしまった人にも育て方を伝えながら販売すると案内していた。
写真に写るブースにも、大きく展開した株から、まだコンパクトな板付けまで異なる姿が並ぶ。同じ「ビカクシダ」でも、葉の立ち上がり方や板への収まり方は一株ずつ違う。
RareDexで植物を一株ずつ残していると、こうした違いこそ記録したくなる。名前だけではなく、迎えた日の大きさや葉の向き、その後どう姿が変わったか。会場で選ぶ時間は、その最初の一日になる。

土から育て方を考える、botani soil
もう一つ印象に残ったのが、27日限定で出展していた「かい|botanical_vlog」ブース。
テーブルには室内向け観葉植物用土のbotani soilが並び、その横には鉢と植物が置かれていた。
公式紹介では、botani soilは「虫が湧きづらく、水やりのタイミングも分かりやすい」観葉植物専用土として案内されている。植物を買うだけではなく、その後どう育てるかまでを商品として見せるブースだ。
植物イベントというと、どうしても葉の形や珍しさへ目が向く。けれど、家に迎えた翌日から必要になるのは、土、水、光、鉢、そして置き場所だ。
植物の姿と、その植物を維持する道具が同じ会場に並んでいることも、GreenSnap Marcheのおもしろさだった。

一鉢の近くまで寄ってみる
会場を歩くと、大きなビカクシダだけでなく、チランジアなどの小型の植物も棚いっぱいに並んでいた。
遠くから会場全体を見ると「植物のマルシェ」だが、一つのブースへ入り、一鉢の近くまで寄ると、葉の厚みや色、仕立て方、使われている用土まで見えてくる。
オンラインでは検索した植物だけを見ることが多い。こうした会場では、名前を知らなかった植物が視界に入り、その隣に別の育て方や道具がある。
目的の一株を買うことだけが、植物市へ行く理由ではないのかもしれない。

雨のあとの山下公園で
二日間の日程を終えた「GreenSnap Marche YOKOHAMA 2026 AUTUMN」。
雨続きの空模様を気にしながら迎えた週末だったが、最終日の山下公園には植物を見に来た人たちが集まり、白いテントの間に緑が続いていた。
一株を選ぶ人も、土を見る人も、育て方を聞く人もいる。
植物そのものだけでなく、育て手、道具、仕立て方まで一度に見られること。
写真に残った四枚から振り返っても、この日の山下公園は「植物を買う場所」というより、植物と暮らす方法がいくつも並んだ場所だった。
