サカタのタネは2026年9月15日、翌年の博覧会へ向けた展示の詳細を公開した。庭園「百花菜覧」と特設館をはじめ、グループで五つの展示を計画している。今回示されたのは、中央に置く「ミライのハナ」の造形と、その周りに広がる植栽や体験展示だ。
野菜が花壇に加わる
「百花菜覧」の植栽は、同社が開発した約160品種の花と約20品種の野菜が中心となる。横浜の空や海を思わせる青系の花壇、季節の花がオブジェを囲む花壇、和風モダンな花壇など、それぞれに異なる組み合わせを用意する。
その一つが、野菜、ハーブ、草花を一緒に植え込むポタジェだ。観賞と収穫で役割を分けがちな植物を、同じ植栽の中に収める。野菜も花壇をつくる一株として扱われるところに、この庭の面白さがある。
品種数は庭園の展示計画を示すもので、すべてが開幕日に咲きそろうという意味ではない。約半年に及ぶ会期の中で季節の花を組み合わせる構想には、一度の満開とは違う景色がある。
つくられた花、季節ごとの花
中央の「ミライのハナ」は、まだ存在しない花を表したオブジェで、新品種ではない。深い青の濃縹と黄緑の萌黄を組み合わせ、花びらの模様には金継ぎから着想を得ている。周囲の生きた植物と、造形としてつくられた花が一つの庭に並ぶ。
屋内の短期展示では、5月にカンパニュラを主役とした空間を予定する。花の丘とファームテーブルを組み合わせる展示だ。7月には、樹木と、色や花形の異なるトルコギキョウを用いる。
5月は食卓のそばに花を置き、7月は樹木と花を組み合わせる。植物名だけでなく、何と隣り合わせにするかによって展示の場面が変わる。短期の屋内展示と、季節の植栽を重ねる屋外の庭園は、別々の時間割で進む。
花壇の先には、一粒の種
特設館「旅するタネと私」は、花や野菜が育つ前の姿に焦点を移す。実物の種を展示し、手触りや香りを確かめる体験、種苗会社の仕事に触れる内容、およそ3分の映像などを予定している。
GREEN×EXPO 2027の会期は2027年3月19日から9月26日まで。会場は横浜市の旧上瀬谷通信施設。展示内容は計画段階で変更される場合があり、掲載画像も庭園と特設館の計画イメージである。
大きな花のオブジェが立つ庭と、小さな種に触れる特設館。花や野菜は、色のまとまりとしても、一粒の形としても、この展示の主役になる。
